Gマーク申請

Gマーク

Gマーク申請から認定までの流れはこれで一発理解

kglo-kawai

運送会社に12年勤務した行政書士。運送業許可のプロ事務所「行政書士法人シフトアップ」の社長★著書「行政書士のための運送業許可申請のはじめ方」

全日本トラック協会が「安全・安心なトラック運送事業者」として認定するGマーク。社内外から信頼を得るために、取得したいとお考えのトラック運送会社様も多いのではないでしょうか。

この記事では、Gマーク申請から認定までの流れと期間、そして認定機関である安全性評価委員会の審査項目についてわかりやすく解説します。ぜひ参考にしてくださいね。

 

 

Gマーク申請から認定までの流れ

Gマークを申請するには一定の申請資格要件を満たす必要があります。その要件を満たした後、営業所を管轄する地方実施機関(適正化事業実施機関)に申請書と必要書類を提出します。

そして全日本トラック協会内にある安全性評価委員会が申請内容を評価し認定をすることで、「安全性優良事業所」としてGマークを取得することができます。

それでは詳しい流れについて、ひとつひとつ見ていきましょう。

 

 

安全性の取組を実施する

Gマーク申請を行う営業所単位で、以下に記載する安全性に対する取組を実施し、基準点以上に達することが認証取得の条件となります。

  1. 事故防止マニュアルの活用
  2. 事業所内で安全会議を定期的に実施している
  3. 荷主企業・協力会社等と安全対策会議を定期的に実施している
  4. 自社内独自の運転者検収を実施している
  5. 外部の研修期間へ運転者などを派遣している
  6. 特定の運転者以外にも適性診断(一般診断)を計画的に受信させている
  7. 安全運行につながる省エネ運転を実施し、その結果にもとづいて個別指導教育を実施している
  8. 定期的に{運転記録証明書」を取り寄せて事故、違反実態を把握しえ個別指導に活用している
  9. グリーン経営認証やISO(9000シリーズまたは1400シリーズ)などを取得している
  10.  過去に行政、外部機関、トラック協会から輸送の安全に関する表彰を受けていたことがある
  11. その他輸送の安全に関する自主的、積極的、独創的、先進的または高度な取り組みを実施している

 

 

営業所単位でGマーク申請書の作成

申請書の作成は営業所単位とされています。各都道府県トラック協会より直接申請書類を入手して申請するか、もしくは全日本トラック協会ホームページの「申請書作成システム」を通してWeb上で行うこともできます。

直接申請した場合は申請料が1000円かかりますが、「申請書作成システム」だと申請料は無料です。

 

 

申請の受付

紙媒体で申請する場合、申請書に必要事項を記入できたら、申請料を振り込んだ後、事業所が所在する都道府県の地方実施機関(都道府県トラック協会)の受付窓口に申請書類を提出してください。

なお、申請料はコンビニや銀行で納付することはできず、郵便局に振込取扱票で納めることになります。申請の際には、振込時に発行される「振替払込請求書兼受領証」のコピーを提出する必要があるので取扱票付属の領収証を保管しておきましょう。

また「Web申請書作成システム」を通しての申請でも、従来通り地方実施機関の受付窓口において受付手続きを行う必要があるので注意してください。「申請書作成システム」は4月24日から申請受付期間の最終日まで作成が可能です。書類作成後、受付期間内に地方実施機関の窓口で直接申請を行いましょう。

 

 

Gマーク申請の受付期間

毎年7月1日~7月14日が受付期間となります。受付期間終了間近になると申請が集中し受付が混雑するので、受付開始後、なるべく早めの申請することをおすすめします。

 

通常は、各都道府県にある適正化事業委員会へ申請書類を持ち込み、Gマークの申請受付をします。しかし、2020年は新型コロナの影響でGマーク認定制度が始まって依頼、初となる郵送による受付が可能となりました。

2021年以降も郵送による受付が継続されるかどうかは今のところ公表されていません。

 

 

Gマーク認定

審査結果は、Gマーク申請をした年の12月中旬に申請事業者へ通知されます。11月下旬には全日本トラック協会ホームページにて評価結果の通知日が案内されるので確認してください。

認定された事業所には認定証が授与され、認定マーク、認定ステッカーそして認定ワッペンが交付されます。

認定マークステッカーにも適切な使用方法があり、不正使用をすると認定を取り消される場合もあるので適切な使用を心掛けましょう。

高速道路

 

安全性評価委員会の審査項について知っておこう

さて、認定にはどんなことをチェックされるのでしょうか。ここからは審査項目について詳しく見ていきましょう。

 

 

審査の項目数と点数基準

評価項目はⅠ~Ⅲまで合計38項目(1項目1~3点)あり、合計点が80点以上あることが認定の要件です。

 

 

安全に対する法令の遵守状況(40点中32点以上)

Ⅰは普段の安全に対する取組についてです。申請開始日の1年前から1年3か月間を対象期間とし、地方実施機関による巡回指導が行われます。事業計画、帳票類の整備、運行管理等の普段の安全性に対する法令の遵守状況をチェックされます。

巡回指導時に書類不備等により判定できなかった項目や巡回指導後に改善された項目については加点されないので、全日本トラック協会のホームページで項目を事前に確認し、申請開始日の1年前からしっかり準備しましょう。

 

 

事故や違反の状況(40点中21点以上)

Ⅱは事故や違反(行政処分)の実績についての項目です。対象期間はGマーク申請をする年の11月30日以前の3年間です。

該当する事業所は、詳しい点数の計算方法を事前に公式の申請ガイドで確認しておきましょう。

 

 

安全性に対する取組の積極性(20点中12点以上)

Ⅲは、より積極的に安全性に対する取組が行われているかをみられます。先にも記載した、事故防止対策マニュアル等を活用しているか、グリーン経営認証やISO等を取得しているか等が評価項目となります。

これらは、すべて申請時に提出された書類により判断されます。申請後に実施されたものは認められないので注意しましょう。

 

 

Gマーク申請から認定を受けるまでの期間

申請から認定を受けるまでの期間は約6か月間です。たとえば、2020年7月に申請をすると2020年12月中旬に評価結果が郵送にて通知されます。

申請後も評価項目に該当する期間があるので、安全に対する取組を怠らないようにしましょう。

 

 

まとめ

Gマーク申請から認定までの流れについて説明しました。Gマーク取得のためには、申請する前から安全性に対する取組を継続して行う必要があります。ひとつひとつの評価項目を事前にチェックし、しっかり準備しておきましょう。

  • この記事を書いた人

kglo-kawai

運送会社に12年勤務した行政書士。運送業許可のプロ事務所「行政書士法人シフトアップ」の社長★著書「行政書士のための運送業許可申請のはじめ方」

-Gマーク
-