トラック運転手への転職|気になる平均年収と給料を解説

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トラック運転手への転職|気になる平均年収と給料を解説

kglo-kawai

運送会社に12年勤務した行政書士。運送業許可のプロ事務所「行政書士法人シフトアップ」の社長★著書「行政書士のための運送業許可申請のはじめ方」

インターネット通販の普及によってドライバーの需要は年々増加しており、厚生労働省が発表した2019年10月時点の有効求人倍率が全体で1.57倍だったのに対し、ドライバーの求人倍率は3.15倍です。
今がチャンスのトラック運送業界への転職を考えている方のために、ドライバーに平均年収と給料についてまとめてみました。
より理解を深めていただくために、まずはトラック運転手への転職を成功させるカギからのご説明です。

トラック運転手への転職を成功させるカギとは?


資格や経験がある方にとって、運送業界はまさに売り手市場で、免許さえあれば誰でも社員になれるわけではありません。
お客様の荷物を届けるという責任感と、高い運転技術が必要不可欠です。

もし、全くの異業種から転職を試みるという場合には、軽貨物の配達・配送から始め、ドライバーとしての経験を積んで、2トン、4トン、10トンとステップアップしていくのが良いでしょう。

昨今は、入社後に免許取得の奨励制度を設けているトラック運送会社も増えたので、未経験の方でもまずは運送業界へ飛び込んでみる勇気を持つこともトラック運転手への転職を成功させるカギとなります。

それでは、トラック運転手の給与について見ていきましょう。
なお、以下の平均年収は求人サイトの求人ボックスの調査を基にしています。

4tトラック運転手への転職|年収は300万円~400万円ほど

4tトラック運転者の平均年収は約400万円です。
会社によって差はありますが、中には年収が400万円に満たない運送会社も多く存在します。
平均年収が400万円に満たない会社は営業努力が足りないというわけではなく、パレットものの体力を使わなかったり、比較的体力を使わない仕事は運賃も安くなる傾向にあるという理由もあるようです。

大型トラック運転手への転職。年収は450万円~600万円

長距離トラック運転手への転職。年収は400万円~700万円

長距離トラック運転手は、勤務時間のほとんどが運転になりますのでマイペースに働くことができますが、時間の管理や集中力が必要になります。
長距離の運転になるため1日の労働時間が長くなる傾向にありますが、厚生労働省が定めた「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」により、ドライバーの拘束時間は1日13時間までが基本で、上限は16時間までと定められています。

1日の拘束時間が15時間を超えることができるのは週に2回までとなっておりますので、過度な長時間運転を強いられることはありません。

トラック運転手の給料の仕組みとは


トラック運転手の給料は固定給のサラリーマンとは異なり、歩合給制とみなし残業制が採用されていることが一般的です。
歩合給制とみなし残業制の違いについて紹介します。

歩合給制

歩合給制とは、売上や業績に応じて収入が変動する支払い方式です。
一般的には月20万円程度の固定給に加えて諸経費(ガソリンなど)を引いた3~4割程度の売り上げが歩合給として加算されます。
なお、固定給がない完全歩合給制は最低賃金を下回ってしまう可能性があることから原則的に違法とされています。
歩合給制の企業に転職する場合は固定給がいくらなのかしっかり確認しておきましょう。

みなし残業制

みなし残業とは毎月一定時間の残業があることを前提に、給料に上乗せして残業代を定額で支払う仕組みです。
トラック運転手の場合、長時間労働が日常化している場合が多く、定められた残業時間数をゆうに超えているケースも珍しくありません。
みなし残業制であっても定められた残業時間数を超えた場合、超過分の残業代を請求できます。

トラック運転手への転職に必要な資格とは?


トラック運転手の転職に最も必要なものといえば、運転免許証です。
それぞれの免許で運転可能なトラックの最大積載量と受験資格を紹介します。

自動車運転免許(5トン未満/乗車定員10人以下)

小型トラック(軽トラ)を運転するには自動車運転免許が必要です。
受験資格は満18歳以上です。

※免許区分が改正されたことにより普通免許を取得した日付によって運転可能な車両が異なります。

・旧型普通免許(平成19年6月1日まで)を所持している方は、5トン未満のトラックを運転可能です。
・新型普通免許(平成19年6月2日~平成29年3月11日まで)を所持している方は、3トン未満のトラックを運転可能です。
・新型普通免許(平成29年3月12日~) 所持している方は、 2トン未満のトラックを運転可能です。(2トントラックは不可)

中型自動車運転免許(11トン未満/29人以下)

中型トラックは車両総重量が5トン以上、又は最大積載量が3トン以上であるトラックです。
中型トラックを運転するには中型自動車運転免許が必要です。
受験資格は満20歳以上で、普通免許取得後、通算2年以上経過している必要があります。

大型自動車運転免許(11トン以上/30人以上)

大型トラックは車両総重量が11トン以上、又は最大積載量が6.5トン以上のトラックです。
大型トラックを運転するには大型自動車運転免許が必要です。
受験資格は満21歳以上、普通免許取得後、通算3年以上経過している必要があります。

持っていると便利な資格

大型トラック
トラックの運転手に転職するにあたり、持っていると便利あるいは有利になる資格を紹介します。

牽引免許

牽引免許があればトレーラーの運転手になることができます。
トレーラーは物流業界の花形とされており、トラック運転手の中でも給料が高額に設定されていることがほとんどです。
トラック運転手の平均給与が400~500万円が相場の中、トレーラーの運転手は600~700万円と言われています。
大型トレーラーやタンクローリーなどのドライバーを目指している方は、牽引免許が必須となります。

フォークリフト運転技能者

荷下ろしや荷積みの際、効率的に業務を行うためにフォークリフトを運転できるドライバーの需要が高まっており、求人でもフォークリフトの免許が条件となっている場合もあります。
フォークリフトの免許を取得しておくと仕事の幅が広がり、給料の面でも優遇されるためトラックの運転免許と併せて取得しておくのがおすすめです。

まとめ

他業種に転職するのは勇気がいることですが、トラックの運転手は資格を取得し、経験を積むことで着実にステップアップしていくことができる職業です。
運送業界の転職はまさに今がチャンスです。

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