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Gマーク

必見!Gマーク取得に必要な資格・申請の流れ・メリットとデメリットとは?

kglo-kawai

運送会社に12年勤務した行政書士。運送業許可のプロ事務所「行政書士法人シフトアップ」の社長★著書「行政書士のための運送業許可申請のはじめ方」

Gマーク制度とは国土交通省が推進し、全日本トラック協会が認定・交付する「安全性優良事業所」の認定制度です。

この記事ではGマークの取得方法や取得まで流れ、Gマーク申請を行政書士に依頼するメリットやデメリット等、4つのポイントに絞って解説しています。

Gマークの取得を目指している事業者の方は是非参考にしてください。

 

 

ポイント1|Gマークを取得するために必要な資格

Gマークを取得するには全日本トラック協会に申請をします。しかし、どのような事業者でも簡単に申請が通るというものではありません。以下の要件をすべてクリアした事業者のみが申請資格を得られます。

  • 事業開始後(運輸開始後)3年を経過していること
  • 配置する事業用自動車の数が5両以上であること
  • 欠格事由に該当していないこと

この中で注目したい要件は「欠格事由に該当していないこと」です。

欠格事由には

  • 過去に虚偽の申請や不正申請等によって申請の却下や評価の取り消しを受けたことがある
  • 却下・取り消し後2事業年度経過していない
  • 不正申請等によって認定の取り消しを受けた場合は取り消し後2年経過していない
  • 認定証及び認定ステッカー等の偽造や変造、不正な使用を行い是正勧告を受けた場合は、是正後 3 年を経過していない

などがあります。

 

 

ポイント2|Gマーク取得の準備に必要な期間を知っておく

Gマーク認定を取得するには、短く見積もっても半年前から申請準備をしておく必要があります。

Gマーク認定というのは、「安全性優良事業所」であることの証明です。

  • 過労防止に配慮した勤務時間であるか
  • 呼の実施及びその記録・保存は適正であるか
  • 正に点検・整備を行い点検整備記録簿等が保存されているか

など、日頃から安全性に対して真摯に取り組んでいるという姿勢を証明する必要があるのです。その証明として帳票類の作成・保存が認められなければ、安全性優良事業所であると認められません。

 

 

ポイント3|Gマークの申請から認定までの流れを把握する

Gマークの申請案内が配布されるのは毎年5月上旬から6月末までとなっています。(インターネットでの申請書の配布期間は4月中旬~7月中旬までです。)

申請期間は7月上旬から2週間ほどしかありませんので、申請を予定されている方は早めに準備をしておきましょう。

 

 

ステップ1|添付書類の作成

Gマーク申請に必要な添付書類は安全性に対する取組を証明する資料としての点呼簿や事故記録簿等の帳票類、乗務等の記録(運転日報)、安全対策会議の実施を証明する書類が必要となります。

 

 

ステップ2|申請書の入手と作成

Gマークの申請書類は都道府県トラック協会の窓口で複写式申請書(紙媒体)を入手するか、全日本トラック協会のホームページ上にある「貨物自動車運送事業 安全性評価事業 申請書作成システム」を利用して申請することが可能です。

複写式申請書は1通1,000円で購入する必要があり、料金はその場ではなく郵便局で払込取扱票を使って支払う必要がありますので、手間と費用のかからないインターネット申請がおすすめです。

 

 

ステップ3|申請受付

Gマークの申請書の受付は都道府県トラック協会窓口にて受理されます。

会社単位ではなく営業所単位での申請となりますので営業所を複数抱えてる事業者の方はご注意ください。

なお、通常Gマークの申請書は郵送では受け付けておりませんが、2020年に関しては「新型コロナウイルス感染拡大防止のための申請受付係る特例措置」が適用されており、「原則、郵送による地方実施機関への申請書類提出」となります。

 

トラック協会のGマーク申請案内はこちら

 

 

ステップ4|安全性評価委員会による審査

安全性評価委員会による審査は以下の3つの評価項目によって審査されます。

  1. 安全性に対する法令の遵守状況(地方実施機関の巡回指導結果/運輸安全マネジメント取組状況)
  2. 事故や違反の状況(重大事故・行政処分の状況)
  3. 安全性に対する取組の積極性(安全対策会議の実施、運転者の教育等の取組の自己申告事項)

1~3の項目を点数化し評価した結果、評価点数の合計点が80点以上、各評価項目において基準点数以上、法に基づく認可申請、届出、報告事項が適正になされていること、社会保険等の加入が適正になされていることをクリアすることで、Gマークが与えられます。

 

 

ステップ5|結果発表(認定)と公表

Gマーク認定を受けたトラック運送事業者は、11月下旬に全日本トラック協会のホームページ上に記載されます。

評価結果につきましては12月中旬に申請者の元へ送付されますので、残念ながら認定されなかったという場合は、改善点をしっかり見つめ直して来年度の認定に向けてしっかり取り組んでいきましょう。

 

 

ポイント4|Gマーク申請を行政書士に依頼するか自社で行うか決める

Gマークは安全性優良事業所の証であり、一流トラック運送会社の証でもあります。Gマーク認定を受けることで対外的な信頼度の向上や各種損害保険料の削減、助成金の優遇を受けられる等メリットもたくさんあります。

様々なメリットを享受するためGマーク認定を受けたいという事業者もたくさんいらっしゃると思います。しかし、日常の業務に加えて手続きや申請書類の用意をしなければならないことを考えると、とても手が回らないという方が多いのではないでしょうか。

そこで、Gマーク申請に詳しい行政書士に書類作成を依頼するメリットとデメリット、自社で申請する場合のメリットとデメリットを分かりやすく箇条書きで紹介します。

 

 

行政書士に依頼する場合のメリットとデメリット

メリット

  • 煩雑な申請手続きを一任できる
  • 必要書類のアドバイスを受けることができる
  • 書類申請に割く時間を減らすことができる

 

デメリット

  • 費用がかかる

 

自社で申請する場合のメリットとデメリット

メリット

  • 費用が掛からない

 

デメリット

  • 申請や手続きに時間を取られる
  • 書類の不備によって申請が却下される可能性がある

 

 

まとめ

Gマークの取得は取引先への信頼につながるだけでなく、社内の安全意識を高めることにもつながるため、これからますます運送業・物流業の需要増加が見込まれています。

運送業許可取得から3年を経過している事業者の方、是非この機会にGマークの取得を目指してみてはいかがでしょうか。

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kglo-kawai

運送会社に12年勤務した行政書士。運送業許可のプロ事務所「行政書士法人シフトアップ」の社長★著書「行政書士のための運送業許可申請のはじめ方」

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