トラックドライバーへの転職|未経験者が押えておきたい4つのポイントとは

トラックドライバー

トラックドライバーへの転職|未経験者が押えておきたい4つのポイントとは

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運送会社に12年勤務した行政書士。運送業許可のプロ事務所「行政書士法人シフトアップ」の社長★著書「行政書士のための運送業許可申請のはじめ方」

終身雇用が当たり前でなくなっている現代では昔に比べて転職者数が増加傾向にあります。そんな中、
「いつかは大きなトラックを運転してみたかった」
「一人で働ける環境に憧れる」
など、トラックドライバーの転職を検討している方も多いのではないかと思います。
そこでこのページでは、

トラックドライバーの転職市場
未経験者が抑えるポイント
トラックドライバーの向き不向き
おすすめの転職サイト

など、トラックドライバーの転職に役立つ情報について詳しく解説していきます。

トラックドライバーの転職市場と有効求人倍率

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転職市場においてトラックドライバーは現在、売り手市場となっています。
理由は、業界全体が深刻な人手不足となっているからです。

厚生労働省による令和元年9月の調査によると、全職種の有効求人倍率1・45倍に対し、トラックドライバーは2.84倍とその差は約2倍近い数字となっており、常に求人数が多く、他の職業に比べて転職がしやすい状況となっています。

トラックドライバーの仕事は未経験者でも大丈夫

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経験者はもちろん有利ですが、未経験者であっても大丈夫です。
その理由はトラック業界全体で人手不足を解消するための多様な人材の確保に向けた取り組みを行っているからです。

具体的には

若年層労働者確保のための免許取得に対する助成制度
女性ドライバーの活躍を促進するための「トラガールプロジェクト」

などの試みを実施しています。

また、多くの企業が求人で未経験者の募集を積極的に行っているので、「自分には経験がないから・・・」と弱気にならず、チャレンジすることをおすすめします。

トラックドライバーの気になる年収

以前は稼げる職業だったトラックドライバーですが、現在では「2割安く、2割長い」職業といわれています。平成30年の厚生労働省「賃金構造基本統計調査」によると、

全産業平均:497万円
大型トラックドライバー:457万円
中小型トラックドライバー:417万円

全産業平均に比べ、大型トラックドライバーが約1割、中小型トラックドライバーで約2割も低い状況となっています。

ただし、働き方改革の実現に向けて運送業界全体で長時間労働と待遇の改善への取り組みを強化しているため、今後は良い方向に向かうことが期待されます。

トラックドライバーに転職する前に押えておきたい4つのポイント

規制
転職活動は勢いも大切ですが、失敗をしないためにも最低限押さえておくべきポイントがあります。以下の4つにまとめましたのでご覧ください。

ポイント①|1社はダメ。必ず3つ以上の企業をみて条件比較せよ

複数企業の条件比較は必ずやりましょう。
なぜなら、転職において希望の条件が全てそろっている企業はなかなかないからです。

企業によって様々な長所と短所があり、1社だけだと、得られる情報も少なく視野も狭くなるため正しい判断が難しくなります。反対に、複数の企業を比較することでより理想に近い企業を選択することができるため、失敗のリスクを減らすことができます。

また、気になる企業が複数見つかった場合、同時に応募することで転職期間を短くすることができるといったメリットもありますので、複数企業の条件比較は必ずやることをおすすめします。

ポイント②|志望企業の求められる人物像を押さえよ

転職活動者が理想の企業を求めるように企業側も理想の人物を求めています。
そのため、志望企業が求める人物像を理解しておくことは大切です。

企業がスキルや能力を求めているのか、性格や人格を重視しているのかを知るためには

公式ホームページ
求人サイト

で調べると簡単に見つかります。
多くの公式ホームページには企業理念や社長メッセージなどの情報が記載されており、求人サイトでは求人情報のなかに求めている人材の情報が明記されています。
事前に調べしっかり理解しておくようにしましょう。

ポイント③|自分の転職理由・動機を整理せよ

転職理由と動機はしっかり整理しておきましょう。「なんとなく今の仕事が嫌だから」という曖昧な理由だけで転職すると高確率で失敗する恐れがあります。

転職はこれまでの仕事のやり方から人間関係まですべてが一からのスタートとなります。
そのため転職で後悔しないためにも、

もっとお金を稼ぎたい
プライベートを充実させたい
スキルアップがしたい

など、転職理由と動機をしっかり整理してから活動することが大切です。

ポイント④|自分の強み、弱みを把握せよ

自分の強みと弱みを把握することには、仕事に取り組むうえで強みをより効果的に生かし、弱みを補う対策を取ることができるといったメリットがあります。
また、面接においても企業に対するアピールに使えます。

これまでのキャリアにおいて目標達成のためにどんな行動を起こしたか
失敗した時にどんな対策をしたのか
アクシデントをどう乗り越えたか

など、過去の経験を振り返り、しっかりと自分の強みと弱みを把握しておくようにしましょう。

トラックドライバーに向いている人とは


トラックドライバーは次の3つに当てはまる人が向いています。

落ち着いている人
時間にきっちりしている人
最低限のコミュニケーションが取れる人

まず1つ目の「落ち着いている人」ですが、トラックドライバーは仕事柄、渋滞に巻き込まれることは日常茶飯事です。
そのため、イライラしやすい性格だと運転が荒くなり事故を起こすリスクが高くなります。

2つ目の「時間にきっちりしている人」について。トラックドライバーは決められた時間に必ず荷物を送り届けなければならず、遅れるようなことがあれば会社の信用問題につながりかねません。

そのため、計画をしっかり立てながら行動することが大切で、時間にルーズな人には向いていません。

最後に3つ目の「最低限のコミュニケーションが取れる人」。意外に思うかもしれませんが、トラックドライバーは常に一人で仕事をしているわけでなく、荷主とのコミュニケーションをとる機会が多くあります。

特別なコミュニケーション能力は必要ありませんが、元気な挨拶ができる程度の接客スキルは必要です。

トラックドライバーに年齢制限はあるのか

結論から言うと、トラックドライバーの年齢制限はほとんどありません。理由はやはり、人手不足が大きく影響しているからです。トラックドライバーの平均年齢は47歳と他の業界と比べても高齢化が進んでおり、全体の約半数を40~54歳が占めている状況です。

また、60代以上のドライバーも非常に多く、反対に20代から30代のドライバーが極端に少ない傾向にあります。そのため、転職が難しいと言われている40代や50代でも比較的転職がしやすくなっています。

60代に関しても、働き方改革による多様な働き手の確保が推進されているため、運転経験やスキルがあればチャンスがあります。

大手企業では60歳を定年としていることがありますが、中小企業では年齢制限を設けず、求人に関しても年齢不問としている企業が多くあり、年齢に関してはあまり深刻になる必要はないでしょう。

履歴書に何を書けばよいか。過去の転職回数は影響するのか

履歴書に書くことですが、まずは空欄がないようにすべて埋めることを意識しましょう。志望動機や自己PRは企業の求める人物像をリサーチしたうえでアピールできることを書き、経験やスキルなど活かせるものがあればすべて書いておくのがおすすめです。

資格に関しては、運転免許以外に、フォークリフトや玉掛、クレーン免許など業務に役立つものがあれば重宝されるのでアピールしていきましょう。

過去の転職回数については、多すぎないほうがいいですが、嘘の内容を記載すれば経歴詐称で内定の取り消しや懲戒解雇になることがあるので絶対にやってはいけません。転職理由についてしっかり説明ができれば問題ないという企業も多いので正直に書くようにしましょう。

トラックドライバーの転職にオススメのサイト

効率よく転職活動をすすめるためにも転職サイト選びは重要です。以下のサイトは転職サイトの中でもとくにトラックドライバーにおすすめとなっていますので、ぜひ参考にしてみてください。

はたらいく

・求人数が豊富
・掲載料が高く大手企業が集まっている

ドラEVER

・ドライバー専門サイトなので効率よく探すことができる
・動画による会社紹介が視聴できる
・コンテンツが豊富

トラックマンJOB

・ドライバー専門サイトなので効率よく探すことができる
・スカウト機能あり

まとめ

転職は人生のなかで重要なイベントのひとつです。運送業界は人手不足の会社が多いため、比較的チャンスは多くありますが、後悔しないためにもこのページで紹介したポイントをしっかり押さえて、自分にあった会社を見つけましょう。

  • この記事を書いた人

kglo-kawai

運送会社に12年勤務した行政書士。運送業許可のプロ事務所「行政書士法人シフトアップ」の社長★著書「行政書士のための運送業許可申請のはじめ方」

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