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トラックの維持費はどのくらいかかる?税金の種類や金額の目安を丸ごと解説

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運送会社に12年勤務した行政書士。運送業許可のプロ事務所「行政書士法人シフトアップ」の社長★著書「行政書士のための運送業許可申請のはじめ方」

トラックを所持しようと考えている方には一体どのくらいの維持費がかかるのか気になるところですよね。一言に維持費と言っても「税金」、「走行費用」、「保険料」、「メンテナンス費用」など色々なものがあります。

この記事ではトラックを購入したら必ずかかる「税金」に焦点を当てて、その種類や中身、金額の目安について丸ごと解説していきますのでトラック購入時のご参考にしてください。

 

 

トラックの維持費に影響する税金の種類

トラック=自動車にかかる税金と言えば、自動車税を思い浮かべる方が多いと思います。ここでは、トラックを所有し維持するにはどのような税金がかかるのか具体的に見ていきましょう。まずは税金の種類の解説からです。

 

 

自動車税とは?

自動車税は自動車の所有者に課税される都道府県税に分類され、トラックも普通車と同様に自動車税がかかります。トラックの自動車税は普通車に比べて幅広く設定されており、以下のように車両のスペックにより税額が変わります。

  • 自家用車か事業用車の別
  • 最大積載量
  • 車検証記載の乗車定員が4人以上の場合は、貨客兼用車の自動車税区分が適用され、最大積載量に対応した税率と、総排気量に対応した税率が加算
  • プラグインハイブリットや電気、天然ガス自動車などには約75%の軽減措置あり
  • ディーゼルトラックは10年、ガソリン(LPGガス)トラックは13年超過した場合は約10%加算される
    ※乗車定員については、都道府県により「トラック(最大乗車定員4人以上)」と表記しているところも有り。

このように、一口に自動車税と言ってもかなり幅広いものになります。

 

 

自動車税に関するポイント|トラック購入の翌月から支払いが発生する

自動車税の支払いは、毎年4月1日から翌年3月31日までの一年分を、5月1日から5月31日までに「前払い」という形で納め、4月以降にトラックを購入した場合は、取得した月の翌月から翌年の3月31日までの分を月割で計算し納めます。

※自動車税は都道府県税ですので、自治体によって納付期限が違う場合があります。

 

 

自動車重量税とは?

自動車重量税とは車の重さ等に応じて算出される国税に分類される税金で、自動車重量税も以下に記したスペック等により税額が変わります。

  • 自家用車か事業用車かどうか
  • 車両総重量
  • 経過期間
  • 8t以上の場合は初回登録からどのくらいの期間経過しているか、エコカーかどうか

 

 

自動車重量税のポイント|車検時や新車購入時に支払いが発生する

毎年課税されているものですが、支払いは新規登録時、車検時にまとめて納め、ディーラーや車検業者が代行するのが一般的です。

 

 

ガソリン税とは?

トラックを維持するのに最も支払う機会の多い税金は、ガソリン代(燃料代)にかかるガソリン税でしょう。ガソリン税は、ガソリンに課せられる揮発油税と地方揮発油税の総称で、ガソリン代金の約半分はガソリン税代になります。

他にも、自動車取得税というものがありましたが2019年10月に廃止。かわりに「環境性能割」という税金が設定され、新車や中古車に関わらず燃費性能に応じて0~3%の税が課税されるようになりました。

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トラック維持にかかる税金の金額目安

これまでトラック維持にかかる税金の種類をご説明しましたが、金額はどのくらいかかるのかを車両の大きさ別に見ていきましょう。

 

 

2トントラックの場合

2トントラックは自家用車か事業用車で税額が異なり、エコカー減税適用なしでの金額が目安となります。

 

 

自家用車の場合

自動車税11,500円と自動車重量税6,600円で、計18,100円が目安となります(2020年6月現在)。

 

 

事業用車の場合

自動車税9,000円と自動車重量税5,200円で、計14,200円が目安となります(2020年6月現在)。

 

 

4トントラックの場合

4トントラックも、自家用車か事業用車で異なり、エコカー減税適用なしでの金額が目安となります。

 

 

自家用車の場合

自動車税20,500円と自動車重量税16,400円で、計36,900円が目安となります(2020年6月現在)。

 

 

事業用車の場合

自動車税15,000円と自動車重量税10,400円で、計25,400円が目安となります(2020年6月現在)。

 

 

大型トラックの場合

大型トラックの場合、自動車税の金額は自家用車・事業用車の区別に加え、環境配慮型税制の重課も加わり金額もかなり細かく設定されており、4t超~5t以下から20t超~21t以下の環境配慮型税制の重課とエコカー減税適用なしの金額となります。

 

 

自家用車の場合

自動車税25,500~122,400円と自動車重量税20,500~86,100円で、計46,000~208,500円が目安となります(2020年6月現在)。

 

 

事業用車の場合

自動車税18,500~90,600円と自動車重量税15,600~54,600円で、計34,100~145,200円が目安となります(2020年6月現在)。

 

 

まとめ

トラック維持に必ずかかる税金の種類と金額についてご理解いただけたでしょうか。

自動車税は購入した翌月および年に一度の支払いがあるのに対して、自動車重量税は新車登録時と車検の時に納めなければならないなどの違いがあることや、自動車税と自動車重量税の金額設定もそれぞれに多様な設定があり、おおよその費用の検討がついたと思います。

トラックを買うときは、購入費用だけでなく維持費も考慮しておかないと、毎年税金を納める時期に金策の奔走することになりかねません。計画的に購入するようにして下さいね。

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運送会社に12年勤務した行政書士。運送業許可のプロ事務所「行政書士法人シフトアップ」の社長★著書「行政書士のための運送業許可申請のはじめ方」

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