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トラックドライバー

トラック運転手の情熱が集まる「トラックドライバー甲子園」とは?

kglo-kawai

運送会社に12年勤務した行政書士。運送業許可のプロ事務所「行政書士法人シフトアップ」の社長★著書「行政書士のための運送業許可申請のはじめ方」

ネット通販による物流の需要の高まりに対し、ドライバーの数が年々減少し続けている運送業界。こうした人手不足やドライバーの地位向上を目的とした取り組みの一環として毎年2月に「トラックドライバー甲子園」という大会が開催されています。

歴史の浅い大会のため、ご存知でない方も多いかと思いますが、今回の記事では「トラックドライバー甲子園」に関する大会内容や目的について詳しく解説していきます。

 

 

「トラックドライバー甲子園」とは?

トラックドライバー甲子園とは、

  • 子供たちの憧れる職業にすること
  • 運送業界から日本を元気にすること
  • 運送業界の労働環境を改善すること

を目的とした大会で、2012年にプレ大会が開催されてから現在(2020年)までに計7回(プレ大会を含む)開催されています。

第6回大会(2019年2月)においては、国土交通省や全日本トラック協会が後援に付き、来場者も500名以上が訪れ大盛況となるなど、注目を集める大会となっています。

 

 

主催団体は「DNA(一般社団法人ドライバーニューディールアソシエーション)」

トラックドライバー甲子園の主催団体は、DNA(一般社団法人ドライバーニューディールアソシエーションです。DNAは運送業を中心に、保険会社、システム会社、人材会社など様々な業種の会員企業が集まって構成されており、運送業界の労働環境の改善に向け「共に学び、共に成長し、共に走り続ける」という理念のもと活動を行っている団体です。
※ベンチャー企業のDeNAではありません。

2019年1月時点で133の企業や個人がDNA会員となっており、「トラックドライバー甲子園」は、会員企業から選ばれたチーム・個人が参加して行われています。

 

「DNA」の3つの活動

DNAの活動の指針には「誇り」「安心」「人材の確保と育成」の3つがあり、それぞれの詳細については以下のとおりです。

 

 

誇り

「誇り」に関する取り組みとして、ドライバーにスポットを当てたイベント「トラックドライバー甲子園」の開催を行っており、このイベントを通じて、ドライバーの仕事への情熱や環境改善に関する内容を発表し表彰する機会を設けています。

 

 

安心

「安心」に関しては、トラックドライバーの労働環境の調査と改善を進めるための定例会などの取り組みを行っています。毎月行われる定例会では、

  • 会員企業の労働時間や給料の把握
  • 調査結果に対する課題の改善に向けた話し合い

などが行われています。

 

 

人材の確保と育成

「人材の確保と育成」に関しては、運送業界の底上げと活性化に向け、企業の人材育成と企業価値の向上を目的とした「トラドラアカデミー」という研修を実施しています。

 

 

「トラックドライバー甲子園」の2大メインプログラム

「トラックドライバー甲子園」には、「情熱のプレゼン」と「MVD」という2大メインプログラムあり、具体的な内容に関しては以下のとおりです。

 

 

情熱のプレゼン

選ばれた優秀なトラックドライバーが数人でチームを作り、大きなスクリーンを背に舞台上で企業の紹介や取り組みをはじめ、仕事を通じての成長などの熱い思いを発表します。

各チーム、身振り手振りを交えた完成度の高いプレゼンを披露しており、非常に見ごたえのあるものとなっています。

 

 

MVD

MVDは、「Most Valuable Driver」の頭文字で、DNAの会員企業の中から同業者の模範となる取り組みを行っているドライバーが表彰されます。MVDは、

  1. 新人
  2. 中堅
  3. ベテラン
  4. トラガール
  5. イケメンドライバー

の5部門に分かれており、各企業から推薦されたドライバーのなかからDNA会員の投票によって選ばれます。

 

 

「トラックドライバー甲子園」の参加方法

応募のあったDNA会員企業の中から審査・ヒアリングを行い、選考によって選ばれることで参加可能です。選ばれた企業はその後、プロモーション映像の取材と撮影を行い大会に挑むこととなります。

 

 

まとめ

ドライバーの減少が続く中、働き方改革をはじめとする業界全体の改善に向けた取り組みが進められており、その一環としてこのようなイベントも積極的に開催されています。

「トラックドライバー甲子園」はDNA会員でなくとも来場可能となっていますので、興味がある方はぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか?

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kglo-kawai

運送会社に12年勤務した行政書士。運送業許可のプロ事務所「行政書士法人シフトアップ」の社長★著書「行政書士のための運送業許可申請のはじめ方」

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