トラック運送会社に入社した新人が最初にすることは、先輩ドライバーと一緒にトラックに乗って仕事を覚えることで、これを「横乗り」と言います。
みなさんもこれまでに１度は耳にしたことがあるかと思いますが、内容についてはいまいちわからないという人も多いのではないかと思います。
そこで今回は、横乗りに関する具体的な内容をはじめ、「目的」や「期間」について詳しく解説していきます。
運送業界への就職・転職を考えている人はぜひ参考にしてみてください。
トラックドライバーの横乗りとは
横乗りとは、新入社員や初心者ドライバーが、先輩ドライバーの横に乗って仕事の補助を行いながら業務の流れを覚えていく研修の一環で、「助手席に座る期間」と「運転席でハンドルを握る期間」の２種類があります。
トラックドライバーの横乗りの目的は３つ
ここからは、横乗りの目的についてそれぞれ解説していきます。
目的①｜先輩ドライバーから仕事を学ぶ
トラックドライバーの仕事には運転以外にも
運搬作業
客先での対応
得意先の開拓（宅配の場合）
など、様々な業務を覚える必要があります。
そのため、横乗りをしながら先輩ドライバーの仕事を見学したり、補助をしたりしながら一連の流れを把握する必要があります。
特に荷物の積み下ろしに関しては、集配先によって細かなルールがあるため、いかに早く覚えるかが重要となります。
＜ｈ３＞目的②｜先輩ドライバーから運転技術を学ぶ・運転に慣れる
トラックドライバーとして働くからには１日でも早く運転に慣れる必要があります。しかし、トラックは乗用車に比べて車体も大きく運転が難しいため、慣れないうちに一人で運転をするとなると事故のリスクもあるため非常に危険です。
そのため、まずは横乗りで先輩の運転技術を学ぶこと、そして、自身で運転をしながら隣でアドバイスをもらい徐々に運転に慣れていく必要があります。
横乗りをしながら、しっかりとしたお手本を見つつ、的確なアドバイスをもらうことは一人前のドライバーになるための近道でもあるのです。
目的③｜道を覚える
未経験者はもちろんのこと、経験者であっても会社が変わり、配送ルートが変われば１から道を覚え直す必要があります。
とくにルート配送の場合、早い段階でルートを覚えてしまえば独り立ちするときもスムーズに業務に入っていくことができるため、横乗りの期間を利用して主要な道路をはじめ、効率よく回る道順など積極的に教えてもらうようにするといいでしょう。
トラックドライバーの横乗り期間
横乗り期間については会社の規模やトラックの大きさ、経験年数によって様々です。
早いところだと、２週間から１ヶ月ほどで問題ないと判断すれば一人で任せる会社もあります。
反対に、長いところであれば横乗りの前に座学からきっちり研修を受けさせ、運転に関しても社内試験に合格しなければいけない会社もあります。
このような条件は大手企業に多く見られ、大体２ヶ月から３ヶ月の横乗り期間を設けているのが特徴です。
＜ｈ２＞トラックドライバーの横乗りはアルバイトでもできる
横乗りはアルバイトとして働くことも可能です。
アルバイトの場合、ドライバーの荷物の積み下ろしを手伝うことが主な仕事です。
企業がアルバイトを雇う理由には、運送業の需要に対して働き手が減少傾向にあり、人手不足の状態にあることが挙げられます。
そのため、少ない賃金でドライバー補助の確保ができるメリットから、多くの企業がアルバイトを募集しています。
基本的にアルバイトが運転することはないので、運転経験はもちろんのこと、免許も必要なく誰でも働くことが可能です。
初心者にはトラックドライバーの横乗りのアルバイトがオススメ
初心者で就職・転職を検討している人にはアルバイトがおすすめです。
なぜなら、横乗りを経験することでドライバーの仕事を知ることができるからです。
業界のことを何も知らずに憧れだけで飛び込んだ場合、理想と現実のギャップで「こんなはずじゃなかった…」と後悔する可能性もあります。
そのため、失敗のリスクを減らすためにもアルバイトで１度は経験しておくのがいいでしょう。
１日限定の単発アルバイトもあるので、就業中の人も休みを利用して応募してみることをおすすめします。
トラックドライバーの横乗りアルバイトは女性でもできる
荷物の積み下ろしと聞くと力仕事のように思うかもしれませんが、なかには手で持ち運びができるような軽いものもたくさんあります。
また、重い荷物やたくさんの荷物を運搬する場合であっても、リフトなどの補助器具を使うことで負担も減らせるので、必ずしも腕力が必要な仕事というわけではありません。
そのため、横乗りのアルバイトは女性でも充分にこなせる仕事だと言えます。
トラックドライバーの横乗りアルバイトの給与
横乗りアルバイトの場合、時給１,０００円前後の求人が多く、高いところで時給１,３００円から１,５００円となっています。
大手求人サイトが調査した統計によると、２０１９年１２時点の全国のアルバイト平均時給が１,１２７円とのことで、横乗りアルバイトの時給は大体、全国平均と同じような水準となっています。
トラックドライバーの横乗りアルバイトのオススメ求人サイト
アルバイトを探す際の求人サイトを紹介しておきますので、ぜひ利用してみてください。
△オススメの求人サイト
indeed
タウンワーク
フロムエー ナビ
まとめ
横乗りをしている間は見習い期間のため、給料も通常より少ないこともありますが、一人前のドライバーになるためにはとても大切な期間でもあります。横乗りを通じて先輩ドライバーから多くのことを学び、今後の仕事に役立てていきましょう。
