運送会社

トラックドライバー

トラック運転手6タイプの仕事内容を行政書士が分かりやすく解説します。

kglo-kawai

運送会社に12年勤務した行政書士。運送業許可のプロ事務所「行政書士法人シフトアップ」の社長★著書「行政書士のための運送業許可申請のはじめ方」

転職ブームの昨今、新たな環境を求めてチャレンジする人が急増中。
なかにはトラック運転手を目指している方もいるのではないでしょうか?

そこで、このページではトラック運転手の仕事内容についてタイプ別に詳しくお伝えしていきます。

「行政書士とトラック運転手に何の関係があるの?」

と思われるかもしれませんが、行政書士は運送業の許可申請をはじめ運送業と関連のある様々な業務を取り扱うため知識は豊富です。
ぜひ最後までお付き合いください。

トラック運転手の使命とは

トラック32
物流は、電気、ガス、水道と同じくライフラインのひとつであり、円滑な物流によって日本経済は支えられています。
そのため、人々の生活を守るためプロとしての誇りを持ち、安心・安全そして確実に輸送することこそがトラック運転手の使命と言えます。

トラック運転手の仕事とは


トラック運転手は依頼を受けた荷物を、決められた時間に目的地まで安全に届けることが主な仕事ですが、トラックの大きさや扱う荷物によって様々な違いがあります。
それぞれの違いについて6つのタイプに分けて解説していきます。

大型トラック運転手の仕事とは

昼夜問わず長距離を移動する大型トラック運転手は、日本の物流を支える貴重な存在です。
トラック運転手と聞いて皆さんがイメージするのがこの大型トラックではないでしょうか。

仕事内容

大きな荷物や大量の荷物を都市間など、長距離輸送をすることが多く、泊まりや深夜の運転があるため体力が必要とされる仕事です。
法人向けの荷物を扱うことがほとんどで、荷物の大きさや量の多さから積み下ろしにはフォークリフトやクレーンを使うことが多いです。

必要免許・資格

大型免許

1日の流れ

出社
出発
配送先到着・荷下ろし
次の積込みに出発
帰社

配送先によって深夜から出発したり車中泊をしたりすることがあります。
荷下ろしや積み込みは重量物の場合お客さんが行ってくれることが多いです。

中型トラック運転手の仕事とは

街中でもよく見かける中型トラックは種類も多く、中・近距離で幅広く使用されています。

仕事内容

日帰りが可能な中距離輸送が多く、1週間近く拘束されることがある長距離に比べ、プライベートとの両立がしやすいのが特徴です。
積み下ろしはお客さんが行ってくれる場合や、自ら手下ろしやフォークリフトを用いて行う場合もあります。

必要免許・資格

中型免許

1日の流れ

出社
出発
配送先到着・荷下ろし
次の積込みに出発
帰社

小型トラック運転手の仕事とは

普通免許で始められること、未経験者でも運転しやすいことから人気の高い職種のひとつです。

仕事内容

大型・中型トラックで長距離輸送されてきた荷物を近隣エリアへ配送するのが主な仕事です。

コンビニのルート配送
自販機のルート配送
法人ルート配送
個人宅配送

など様々な仕事があり、小回りが利いて運転がしやすいため女性運転手も多い傾向にあります。
毎日帰宅できるメリットがある反面、配達件数が多いため積み下ろし作業の負担が大きいのが特徴です。

必要免許・資格

普通免許
準中型免許

1日の流れ

法人ルート配送を例に挙げると、以下のような流れとなります。

出社
積込み
配達(5~10件程度)
昼休憩
配達(5~10件程度)
帰社
事務処理
退社

軽貨物配送ドライバーの仕事とは

個人事業主として、運送会社から請け負った業務を自分の軽自動車を使って配達を行います。

仕事内容

比較的小さな荷物を企業や一般家庭など、指定された配達先へ送り届けます。
仕事の種類は宅配便やルート配送、スポット便などがあり、報酬額は請け負う仕事によって違いがあるのが特徴です。

個人事業主のため、経費の負担や確定申告をする必要があります。

必要免許・資格

普通免許

1日の流れ

宅配便の場合だと以下のような流れとなります。

積込み
配達
昼休憩
配達
終業

宅配ドライバーの仕事とは

ネット通販の拡大による影響で、近年急激に需要が高まっている仕事で、佐川急便やヤマト運輸といった大手企業が参入しています。

仕事内容

企業や一般家庭に荷物の配達や集荷、料金回収などを行います。
2トントラックなど比較的小さい車両が使用されるため、未経験からでも始めやすいのが特徴です。

配達件数が多く、お中元やお歳暮の繁忙期は残業が増えるため体力が必要となります。

必要免許・資格

普通免許
準中型免許

1日の流れ

出社
積込み
配達
昼休憩
集荷
再配達
帰社
事務処理
退社

午前中の配達を終えると、午後からは集荷業務をメインに行い、夕方からは再配達の依頼が増えるため、再び配達業務を行います。

トレーラードライバーの仕事とは

豊富な経験と高度な運転技術が必要とされるトレーラードライバーは運送業界の花形と言われる存在です。
未経験から始めるのは難しく、ある程度経験を積んだドライバーが多い傾向にあります。

仕事内容

トレーラーの仕事内容にはコンテナやタンクローリー、キャリアカーなど様々なものがあります。
大型トラック運転手と同様に長距離輸送が多く、拘束時間が長い傾向があるため体力が必要とされます。

必要資格

大型免許
けん引免許

1日の流れ

出社
出発
配送先到着・荷下ろし
次の積込みに出発
帰社

トラック運転手の仕事の魅力とやりがい

トレーラ
一番はやはり物流を支える実感を得られることでしょう。
なぜなら、私たちが普段当たり前のように買い物や生活ができるのはトラック運転手の方々の活躍があってこそだからです。

そのため、社会を支えている実感を味わうことができるのがトラックドライバーの魅力とやりがいと言えるでしょう。

トラック運転手の仕事の給料と年収

大型トラック運転手の年収が約457万円(1か月あたり38万円)、中小型トラック運転手の年収は約417万円(1か月あたり34.7万円)となっており、全産業平均497万円に比べると残念ながら約1割~2割低い水準となっています。

トラック運転手は長時間労働が問題となっていますが、給料に関しても今後に向けた改善が必要とされています。

トラック運転手に向いている人・向いていない人

犬ドライバー
他の仕事と同様、トラック運転手にも向き・不向きがあります。

トラック運転手に向いている人

1.時間を守れる人
トラック運転手は決まった時間に荷物を送り届けなければいけません。

2.イライラしない人
渋滞でイライラしているようでは重大事故を起こしかねません。

3.最低限のコミュニケーションが取れる人
お客さんとのやり取りがあるため、最低限のコミュニケーション能力は必要です。

トラック運転手に向いていない人

上記3つのいずれにも該当しない人は向いていないと言えるでしょう。
ほかにも

単純作業が苦手
運転が好きでない
注意力が散漫

というような人も向いていないため、あまりおすすめはできません。

まとめ

ひと言でトラック運転手と言っても、扱う荷物やトラックの種類によって仕事内容は様々です。
しかし、これらすべての仕事がライフラインとして私たちの生活には欠かせない役割を果たしてくれています。
このページを読んで少しでもトラック運転手という仕事に興味を持っていただけたなら幸いです。

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運送会社に12年勤務した行政書士。運送業許可のプロ事務所「行政書士法人シフトアップ」の社長★著書「行政書士のための運送業許可申請のはじめ方」

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