現在、日本の各企業で仕事の効率化や負担軽減に向けたIT化が進められています。コロナの影響でこの動きが加速しているのはご存じの方も多いはず。
運送業界においても例外ではなく、将来的な人手不足に対応していくためのIT活用が注目を集めています。こうした背景を踏まえて今回の記事では、
- 運送業のIT化のポイント
- IT化による補助金
- おすすめのIT化ツール
について詳しく解説していきます。
運送業のIT化のポイントはクラウドサービスの導入
クラウドとは、ソフトの購入やパソコンへのインストールの必要がなく、サーバー上での作業や保存が可能なサービスのことで、クラウドサービスには以下のようなメリットがあります。
- 短期間での導入が可能
- 常に最新のサービスが利用できる
- メンテナンスが不要
- 会社にいなくても出張先や自宅から利用ができる
クラウドサービスを導入することで運送業における「スケジュール管理」や「給与管理」、「顧客情報管理」といった様々な業務に役立てること可能です。
中小運送会社はIT化で補助金がもらえる
高額な費用がかかるIT製品の購入を支援するため、中小企業を対象とした「IT導入補助金」が用意されています。補助率1/2から3/4で30万円から最大450万円まで補助してくれるため、ぜひ活用することをおすすめします。
IT補助金を受け取るには、補助金の対象製品を購入し、IT支援事業者(ベンダーと言います)と共同で申請して経済産業省の認定を受けなければいけません。
他の補助金に比べて認定される確率も高いため、積極的に活用して会社のIT化をはかりましょう。
トラック運送会社におすすめのIT化ツール
ここからはIT化に向けたおすすめのツールを紹介していきます。
①運行管理ツール|一番星Ver7
請求管理から燃費管理、経営分析まで幅広く対応した運送業専門のシステムです。筆者が勤務していた運送会社も一番星を導入していました。20年以上前のことですから、息の長い運行管理ツールと言えますね。
一番星では、得意先やドライバー、車両等の管理はもちろんのこと、請求書やデジタコ、アルコール検知器などとの連動も可能なため、業務の効率化におすすめのツールです。
ウェブサイトはこちら:一番星
②労務管理システムツール|DisynapseⅡ
2013年10月より自動車運送事業の監査方針、行政処分基準等の改正が行われたことによる監査制度の大幅な変更に対応するための労働管理システムがDisynapseⅡ(デシナプスⅡ)です。
主に、
- 運転手の労働時間の把握
- 違反部分の改善
- 労働時間が基準に違反しているかのチェック
- 無理のない運行管理の作成
などのトラック運送事業者の悩みをデジタコのデータをもとに解決してくれるのが大きな特徴です。
ウェブサイトはこちら:DisynapseⅡ
③配車管理ツール|Disynapse DT
手書き黒板を意識して作られたシステムで、受注入力したデータをカードのように掴んで張り付けることができるため簡単に操作することが可能となっています。
車両ごとに1週間分の配車状況が見れるため、稼働状況を見ながら仕事の振り直しも容易にできるといった特徴があります。
ウェブサイトはこちら:Disynapse DT
④動態管理システムツール|ビジネスナビタイム動態管理ソリューション
車両タイプの登録をしておくことで、それぞれに合った最適なルート検索や所要時間の計算、高速料金の比較やナビゲーションを行ってくれるシステムであり、状況に合わせた配車計画が可能です。
また、自社車両の位置や作業状況をパソコンで確認することも可能で、管理者からドライバーへ状況に応じた指示が簡単に出すことができます。そのため、コストと時間の削減にとても有効なツールとなっています。
ウェブサイトはこちら:ビジネスナビタイム動態管理ソリューション
⑤IT点呼ツール:IT点呼キーパー
IT点呼による業務負担軽減はもちろんのこと、点呼結果が自動でクラウドに保存されるため、管理もスムーズになるといったメリットがあります。
サーバーに保存された点呼記録簿はスマホやパソコンでいつでも確認することが可能で、監査の際もクラウドから情報を印刷して提出ができるので探し出す手間が省けます。
ウェブサイトはこちら:IT点呼キーパー
⑥衝突防止ツール|エコサム
GPSの位置情報を利用して、ドライバーの運転を記録するシステムです。解析ソフトを使って運転状況の解析をし、数値化・可視化することができるため、交通事故防止、エコドライブの実現に役立てることができます。
ウェブサイトはこちら:エコサム
まとめ
人手不足が大きな問題となっているトラック運送業界では、業務の効率化と負担軽減に向けたIT活用が今後に向けて非常に重要となってきます。
「IT導入補助金」を利用しながらそれぞれに合ったツールを導入し、うまく活用していきましょう。